Kevin’s Column vol.8 :オレゴン州ポートランドの半導体産業
オレゴン州には歴史的に半導体製造の長い歴史があり、「シリコンフォレスト」と呼ばれ、今も産業の中心地であり続けています。
コンピューターおよびエレクトロニクス産業、特に半導体は、ポートランド都市圏の主要な分野です。コンピュータおよびエレクトロニクス企業、人材、研究専門知識が集中しており、世界中の競合地域に匹敵します。
このエコシステムは、重要なテクノロジーを世界の他の地域に提供するコンポーネントを生成します。ポートランド地域のシリコンフォレスト半導体クラスターは、カリフォルニア州のシリコンバレーとテキサス州のシリコンヒルズに次ぎ、アリゾナ州のシリコンデザートとニューヨーク州のテックバレーを上回り、米国で第3位にランクされていますが、実は、米国の半導体労働力全体のうちの15%は”シリコンフォレスト”に住んでいます。
そして、ポートランド地域のシリコンフォレスト全体の半導体関連労働者人口40,300 人のうち、半数以上がインテルに雇用されています。シリコンフォレストには 10軒にもおよぶ 半導体工場があり、年間約 132 億ドルの半導体を製造および世界に輸出。実はポートランド市内のメーカーにも、半導体および半導体の前駆体の製造に必要な機器や機械の製造に使用される部品を製造しています。
例えば、ポートランドの金属メーカーの中には、インテルやその他の半導体関連メーカーに特別に設計され、高い技術力の必要な製品を供給しているところもあります。代表的なメーカーとして、Sherpa Design、 Profile Laser、 Rapid Made、Stack Metallurgic などがあります。
また、今年からオレゴン州ではオレゴン半導体基金(Oregon Chip Fund)が開始。半導体製造企業に対するオレゴン州の新しい研究開発税額控除のプログラムが始まり、新規事業投資に対する固定資産税控除や所得税の払い戻しなどの大幅な優遇措置が決まりました。この7月にはインテルの拡張計画が発表されるなど、業界全体がまた大きく動いており、半導体産業においてもポートランド都市圏は注目のエリアになっており、プロスパーポートランドも、オレゴン州政府や各関連団体と連携して、地元の中小の製造業者をサポートする様々なプログラムが動き出しています。